翻訳ツールでウクライナ避難民サポート

凸版印刷が提供している翻訳ツール「RemoteVoice™」が、秋田県でウクライナからの避難民とのコミュニケーションツールとして採用されました。日本とウクライナは生活や文化、習慣など何もかもが異なり、何も分からない環境において言葉が通じるということは、ウクライナからの避難民の方々にとって生活面でも心理面でも非常に大きなサポートとなります。翻訳ツールはインバウンドやビジネスでの使用が一般的ですが、このような活用方法は翻訳ツールの新たな可能性を示してくれています。

導入の背景
秋田県は、ウクライナからの避難民へ積極的な支援を表明しており、現在秋田市、大仙市等で受け入れを行っています。しかし、ウクライナ人にとって日本社会におけるコミュニケーションの面では、ウクライナ語や遠隔での対応が大きな課題となっていました。この状況を受け、支援を担当する秋田県国際課及び公益財団法人秋田県国際交流協会(秋田市)にて、ウクライナ語に対応し遠隔かつ多人数でのコミュニケーションが容易であることが評価され、日常的なコミュニケーションツールとして「RemoteVoice™」が採用されました。


「RemoteVoice™」の特徴
今回「RemoteVoice™」は選定された理由としては、遠隔地にいる外国人や、多国籍でお互いに違う言語を用いる複数人の外国人が集まる場面で、それぞれの端末を通じて会話に参加することが可能ということです。主催者が会話ルームを立ち上げ、外国人参加者は自身の持つPCやタブレット、スマートフォンでインターネットに接続。利用者は専用アプリのインストールなども不要で、主催者の発行したQRコードから会話ルームにアクセスするだけで、どこからでも簡単に利用ができます。また、事前に伝えたい内容を登録することができるため、長文でも正確に音声やテキストを出力することが可能です。

それぞれの端末を通して遠隔でも会話ができ、多人数・多言語の外国人に同時に説明が可能


利用可能言語
英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、インドネシア語、ベトナム語、タイ語、ミャンマー語、ブラジルポルトガル語、スペイン語、フランス語、フィリピン語、クメール語、ネパール語、モンゴル語、ウクライナ語

今回のようなウクライナから来られた避難民の方々や、日本語が不自由な在日外国人とのコミュニケーションは簡単ではありません。生活への影響があるのでどうしても複雑になりがちです。デバイスを選ばずアプリや事前登録も不要、そして異なる言語や違う場所にいても会話に参加できることはこのツールの大きなメリットです。翻訳とAIの発達は、様々なかたちでコミュニケーションの問題を解決してくれます。