翻訳会社から見たスマート留守電

スマホに残された留守電メッセージを文字で起こしてラインなどに送ってくれるスマート留守電。プライベートはもちろん、仕事の打ち合わせや会議中でも留守電内容が確認できる便利なアプリです。

サービスが提供されてからそれなりの時間が経ち、決して新しいサービスではありませんが、意外な使い道があるのでご紹介します。

翻訳会社が紹介するので、もちろん翻訳・語学関係。このスマート留守電も多言語対応となっています。そして、この多言語対応は文字起こしを行って翻訳までしてくれると思いきや、翻訳はせずに文字起こしのみとなっています。開発したのはソースネクスト。以前に紹介したポケトークの親会社でもあり、連動させて一気に翻訳まで行えるのでは?と思いながらも、この文字起こしのみの機能は、意外なところで役に立ちます。

この機能、誰の役に立つのかというと日本に住んでいる外国人。特に日本人の友達がいて日本語を勉強中の外国人の方に役立ちます。英語やフランス語、中国語にも対応しているので、それぞれの国に住んでいる日本人をはじめてとした現地の外国人にも助けになりそうです。

海外に住んで言葉が不自由な時、なにより怖いのが電話。もちろん、きちんと理解できないから。電話が学校や郵便局、電話局からなどで大切な内容かもしれないのに理解できなかったらどうしよう、また友達がご飯に誘ってくれている感じなのに内容が漠然としか分からない。もし日時を間違えたりして、相手を不愉快にさせたり怒らせたりしたらどうしよう、と被害妄想的な想像がすぐに広がっていくのです。そんな時にこのスマート留守電があれば、内容を文字で何度も読めるし、しかも翻訳しないので日常会話で使う単語や言い回しも確認できる。そして、覚えることができるのです。不便が便利なのです。

リスニングも慣れてくると、留守電を聞いても「なんで簡潔に伝えられることを、こんなに長々と説明するんだろう」と思うようになってきます。このレベルまでくるには何度も痛い思いをするでしょう。でも、同時にバイリンガルの入り口に立ち始めた感じでもあります。翻訳の一歩手前のスマート留守電、色々な思いや思い出を詰めてくれるサービスなのです。