2月のインバウンド、外国人観光客数が発表。2月としては、過去最高を大きく更新

日本政府観光局(JNTO)が、2月の外国人観光客数を発表しました。
合計では推計値で2,788,000人となり、コロナ禍前の2,6,4,322人を超え、伸び率も7.1%となり、過去最高となりました。

この要因としては、今年はうるう年で1日多かったことに加え、旧正月(春節)が2月中旬だったことが挙げられます。主に東アジアの国や地域が中心となっています。

国・地域2019年2月2024年2月伸び率(%)
韓国715,804818,50014.3
中国723,627459,400ー36.5
台湾399,829502,20025.6
香港179,324205,90014.8
出典:日本政府観光局(JNTO) ※単位は「人」



日本のインバウンドは、東アジアがメインのマーケットで、韓国や台湾、香港からの観光客が順調に増加しています。一方で中国だけがマイナスとなっていますが、じりじりと回復傾向にあります。

また相対的な人数は大きくありませんが、マレーシアやインドネシア、フィリピン、ベトナムなど東南アジアからの観光客も伸びており、インバウンドのマーケットが東アジアから、東南アジアまで広がっていることが分かります。特に東南アジアからは、日本の冬を楽しむために訪れる観光客が増加しています。

さらにアメリカやオーストラリアなどからも観光客が増加しており、全体的に市場が拡大している印象が強くなっています。この状況はもちろん歓迎すべきではありますが、無条件に喜ぶにはリスクがあります。

このインバウンドが好調な要因は、円安にあります。
為替相場は常に変動するものであり、最近は150円前後で安定していますが、アメリカや日本などの金融政策の変更や経済状況の変化によって大きく下振れする可能性が常にあります。現在の円安はかなり進行しているので数円ほど下落しても直ちに大きな影響が出るとは考えにくいですが、続落した時、つまり観光客数が減少したり、客単価が下がった時の準備をしておくことは大切です。

2月は一般的には閑散期ですが、それでもインバウンドは好調です。
これから桜の季節が訪れ、その後は夏の観光シーズンと続いていきます。インバウンドは、これからが本番。好調を維持して、多くの外国人観光客を迎えていきたいものです。