2022年12月の免税売上高・来店動向発表〜インバウンドのモノ消費、順調に回復へ〜

日本百貨店協会が2022年12月の免税売上高・来店動向(速報)を発表しました。
免税総売上は約214.5億円で、内容は一般物品売上高が役192.9億円、耗品売上高(化粧品、食料品等)は約21.6億円となりました。また、購買客数は約19万人で、一人あたりの購買単価は約110,000円となりました。前年同月比では昨年はコロナ禍の真っ最中ということもあり、売上は各項目とも300%以上上昇しました。

気になるのは、水際対策の緩和後の売り上げです。昨年10月に実質的な水際対策が撤廃されて以来、どのように変化しているのでしょうか。以下に表でまとめてみます。

免税総売上高一般物品売上高消耗品売上高
(化粧品,食料品等)
購買客数一人あたり購買
単価
2022年 9月 約91.7億円約82.7億円約9億円約2.8万人約32.6万円
2022年10月約136.8億円約123.3億円約13.5億円約 7万人約19.2万円
2022年11月約175.4億円約157億円約18.4億円約13万人約12.6万円
2022年12月約214.5億約192.9億円約21.6億円約19万人約11万円

免税総売上高でみると、解禁直前の2022年9月から12月までの3ヶ月間でおよそ2.3倍に増加しています。日本のインバウンドの中心は中国からの訪日外国人ですが、ゼロコロナ政策などによりほぼゼロが続いている状態でこの伸び率となっています。

購買客数も約6.8倍と客足も確実に増えており、訪日外国人の足音は確実に大きくなっています。
ゼロコロナ政策や、水際対策の再強化などにより噛み合わない面もありますが、データではしっかりとした回復の足取りが確認できます。インバウンドは「コト消費」が大きな流れとなりつつありますが、「モノ消費」は堅実な売り上げに貢献します。そのため「モノ消費」に対してもトレンドをしっかりと捉え、きちんとした対策を行っていきたいものです。