5月の外国人観光客数が発表。インバウンドは閑散期でも、コロナ前のほぼ7割まで回復
日本政府観光局(JNTO)は、5月の訪日外客数を発表しました。
3月と4月のお花見・桜シーズン後の閑散期ですが、回復率は前月を上回り、コロナ前の2019年同月比で68.5%の1,898,900人となりました。
回復が継続している理由としては、東アジア地域において韓国等からの外国人観光客数が増加したこと、またシンガポールやアメリカなどの複数の市場において、2019年同月日を超える回復を見せたことが押し上げの要因となりました。
2023年月別訪日外客数(2019年対比)
2019年 | 2023年 | 回復率 | |
1月 | 2,689,339 | 1,497,472 | 55.7% |
2月 | 2,604,322 | 1,475,455 | 56.7% |
3月 | 2,760,136 | 1,817,616 | 65.9% |
4月 | 2,926,685 | 1,949,100 | 66.6% |
5月 | 2,773,091 | 1,898,900 | 68.5% |
国別の回復率ですが、トップ10では、アメリカ、シンガポール、ベトナムはコロナ前の水準を超えましたが、他の日本のメインターゲットである東アジアや東南アジアの国・地域では、回復率がのきなみ70%〜80%台となっています。この原因は、コロナ禍の影響に伴う航空需要の減退です。昨年の10月以降、水際対策が緩和されてからは徐々に回復していますが、コロナ前と同じ水準まで回復するには、時間が必要です。航空各社は現在、運行再開や増便に取り組んでいるので、今後もさらに外国人観光客の増加が継続するでしょう。
一方で、中国だけはいまだに回復率が17.8%となっており、他の国や地域と比較して回復が大きく出遅れています。これは航空便の不足に加えて、日本の水際対策の緩和が中国に対して遅れたこと、また中国では日本への団体旅行が未だに許可されていないことが原因です。これらの問題は、夏から秋にかけて解消される見込みです。インバウンドがコロナ前と同様の水準に戻るのは、今秋が目処になりそうです。
2023年5月 訪日外客数トップ10 (対2019年比)
国・地域 | 2019年5月 | 2023年5月 | 回復率 | |
1位 | 韓国 | 603,394 | 515,700 | 85.5% |
2位 | 台湾 | 426,537 | 303,300 | 71.1% |
3位 | アメリカ | 156,962 | 183,400 | 116.8% |
4位 | 香港 | 189,007 | 154,400 | 81.7% |
5位 | 中国 | 756,365 | 134,400 | 17.8% |
6位 | タイ | 107,857 | 80,700 | 74.8% |
7位 | フィリピン | 59,578 | 49,900 | 83.8% |
8位 | シンガポール | 37,650 | 49,700 | 132.0% |
9位 | ベトナム | 39,900 | 45,800 | 114.8% |
10位 | カナダ | 35,335 | 42,300 | 80.3% |
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