日本を旅行したい(もうした)韓国人観光客、温泉や日本食を楽しみに。テーマパークも上位にランクイン

マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークは、韓国の20代~40代男女に「訪日(旅行)外国人に関する調査」(URL:https://www.asmarq.co.jp/data/trip_foreigner_korea/)を実施し、その結果を公開しました。

今回の韓国版は、アメリカ中国に続いての調査結果となります。
韓国人は日本での昨年10月の水際対策の緩和後、最も日本に旅行に来てくれています。またコロナ禍以前より日本のインバンドにとって重要な国なので、韓国人旅行者のことをしっかり理解することは大切です。

・訪日経験
質問:あなたは、これまでに日本を訪問したことがありますか。訪問したことがある方は、直近の訪問時期をお答えください。(1つ選択)※出張は除きます。

訪日経験では「4年以上前」が最も高くなりました。これまでに日本を訪れた方は、全体で7割弱となっています。また4年以上前とは、ほぼコロナ感染拡大前ということになります。そして「訪問したことはないが今後する予定がある」を含めると、89.8%の韓国人が日本旅行について経験・関心があるという、非常に高い結果となりました。

またコロナの水際対策緩和後の訪日経験では、性年代別でみると、『男性20代』『男性30代』は他の年代に比べて半年以内の訪日経験が高くなっています。

アスマーク調べ


・訪日予定者:訪日予定時期
質問:日本を訪問したことはないが、今後する予定があるとお答えの方におうかがいします。あなたが日本を訪問する時期はいつごろの予定ですか。以下の中からお答えください。(1つ選択)

日本に来たことがない韓国人の6割弱が、1年以内の訪日を予定しています。
性別でみると、『男性』は『女性』よりも半年以内の訪問意向が高く、より具体的にイメージしていることが分かります。

アスマーク調べ


・円安による訪日への影響
質問:訪日経験のある方、訪日を予定されている方にお伺いいたします。円安状況であることは訪日のきっかけの1つとなりますでしょうか。(なりましたでしょうか。)(1つ選択)

円安が訪日へのきっかけになっているのは「とてもなっている」が3割強で、また「まあまあなっている」が4割強となりました。全体では、7割強の方が円安による旅行費用を重視しています。アメリカや中国の調査結果同様、円安は集客効果にはっきりと影響を与えています。一方で、為替相場は常に変動するものであり、何らかの理由で円高に振れた場合、リスクになる可能性があります。旅行代理店や韓国人観光客が集客対象になっている飲食店やショップ、観光施設などは円相場により注意を払うことが重要です。

また性別では、『男性』は『女性』よりも「なっている計」が上回っており、世代別では全世代で男性がより旅行コストにシビアです。なかでも『男性30代』『男性40代』が特に高い割合を占めています。

アスマーク調べ


訪日で楽しみにしていた(している)こと(TOP2)
質問:あなたが日本を訪問する際、以下についてどの程度楽しみにしていましたか。いますか。それぞれあてはまるものをお答えください。(それぞれ1つずつ選択)

訪日で楽しみにしていた(している)ことをTOP1「とても楽しみにしていた(している)」でみると、「温泉入浴」が最も高く、ついで「日本食を食べる・日本の酒を飲む」となりました。

インバウンド全体の傾向では、自然・景勝地観光、日本の文化体験などが上位にきますが、温泉や日本の食が1位、2位というのは非常に興味深いです。韓国は日本のお隣の国であり、より日本人の生活に近い生活経験を期待していることがうかがえます。

また性別でみると、『女性』は『男性』よりも「テーマパーク」が高くなっています。日本にはディズニーランドやUSJ、ジブリパークがあり、地方にも多くのテーマパークがあります。日本では、エンターテイメントもしっかり楽しみたいという傾向が分かります。

アスマーク調べ


インバウンドの集客は、外国人を「ひとくくり」で考えるのではなく、国籍別にマーケティングを行なうことが必要です。今回の韓国版の調査では、アメリカや中国とは異なる部分が分かりました。このようなデータを分析した上で、戦略を立てることがインバウンド需要を取り込むポイントとなります。

【調査対象者】
性別:男女
年齢:20歳〜49歳
居住地:韓国

その他の条件
以下のいずれかに該当する方
・直近半年以内の訪日経験あり
・日本未訪問&今後訪日予定あり