3月の外国人観光客 180万人超え。インバウンド、着々と確実な回復へ向かう
日本政府観光局(JNTO)が、3月の訪日外客数を発表しました。
3月に日本を訪れた訪日外国人数は181万7,500人で、先月から30万人ほど増加しました。月別では、去年10月の水際対策緩和以降、最高の数字を記録しています。
増加の要因としては、お花見シーズンであったこと、またクルーズ船の運行再開などが挙げられます。さらに、アメリカやヨーロッパ、オーストラリア、中東地域からの大幅な増加が全体を押し上げました。
回復率をコロナ前の2019年比でみると、全体では約65.8%となっています。2月が56.6%だったので9.2ポイントの回復です。
アメリアやオーストラリア、東南アジアの国・地域では、既にコロナ前を上回るところが出てきました。一方で、中国は11%と低い回復率に留まっていますが、これは日本が中国(香港・マカオを除く)に渡航歴(7日以内)のある入国者の全員及び中国(香港を除く)からの直行旅客便での入国者の全員に対して、特別に水際対策を2月まで行っていたことが原因です。3月から緩和されましたがすぐに回復するのは難しく、本格的な回復は4月以降となるでしょう。
今後、中国を含めた回復率の上昇には、フライトの増加が必要になります。コロナの影響で、かなり多くのフライトが休止・減便となりました。現在、夏休み・バカンスシーズンに向けて定期便やチャーター便の副便や増便に向けて航空各社が取り組んでいます。特に、地方空港と東アジア・東南アジアを結ぶ直行便が鍵となりそうです。
2023年3月 訪日外客数Top10(JNTO推計値)(対2019年比)
2019年3月 | 2023年3月 | 回復率(%) | ||
総数 | 2,760,136 | 1,817,500 | 59.5 | |
1位 | 韓国 | 585,586 | 466,800 | 79.7 |
2位 | 台湾 | 402,433 | 278,900 | 69.3 |
3位 | アメリカ | 176,564 | 203,000 | 115.0 |
4位 | 香港 | 171,430 | 144,900 | 84.5 |
5位 | タイ | 147,443 | 108,000 | 73.2 |
6位 | 中国 | 691,279 | 75,700 | 11.0 |
7位 | ベトナム | 47,881 | 53,600 | 111.9 |
8位 | シンガポール | 43,687 | 52,700 | 120.6 |
9位 | フィリピン | 48,277 | 46,600 | 96.5 |
10位 | オーストラリア | 44,175 | 45,200 | 102.3 |