自分用のお土産 中国人は10万円以上が4割。タイ人も3割に

株式会社インテージが、アジアからの主要な訪日国・エリアである中国、台湾、韓国、タイ 在住の20歳から49歳の男女約350名/エリアの日本旅行意向者を対象に実施した調査結果を公開しました。

日本では、昨年10月にコロナウイルスに対しての水際対策が緩和されました。中国本土からの方達に対しては3月まで実施されていましたが、こちらも現在は緩和されています。現在、インバウンドは順調に回復し、すでに一部の国ではコロナ前よりも多くの方が日本に旅行に訪れるほどになりました。

このような状況で、期待されるのはインバウンド需要。お土産をはじめとした「モノ消費」は、旅行の重要なイベントであり、観光客には欠かせないものです。その「モノ消費」について、調査結果は以下のようになりました。

1.買い物の予算

出典:インテージ


まず最初に買い物の予算ですが、自分用の買い物について、中国人の約40%が10万円以上を自分へのお土産と考えています。タイ人もおよそ30%が10万円以上と答えました。一方で韓国人や台湾人は、約40%が3万円〜10万円未満となりました。

他人用のお土産予算では、中国人のおよそ30%が10万円以上と答えましたが、一方でタイ人の40.0%、韓国人の53.3%、台湾人の50.7%が3万円未満としています。このデータから、中国人観光客の購買力の高さがはっきりとわかります。中国人観光客は、コロナ以前から1人当たりの旅行支出が高く、その傾向がアフラーコロナでも継続していることが分かります。

参考:2019年 訪日外国人1人当たり旅行支出  単位:円

総額宿泊費飲食費交通費娯楽等サービス費買物代その他
中国212,81045,21736,63115,2336,914108,78826
タイ131,45738,47730,34015,1844,52642,550380
韓国76,13825,41221,1327,8233,74217,93989
台湾118,28832,81426,25813,4194,26741,50227
出典:観光庁 2019年 訪日外国人1人当たり旅行支出(確報)


 2.日本で買いたいものは? -自分のお土産用―生活雑貨編-

出典:インテージ


自分用のお土産では、国籍・性別関係なくスキンケア関係が上位となっています。そのなかで、台湾男性だけは、1位がサプリ・健康食品で、胃薬や風邪薬も上位になるなど、健康・医療薬に対しての関心が高くなっています。

3.購入したいものの銘柄を選定するタイミング

出典:インテージ


日本に旅行に来たら何を買いたいかについて、「生活雑貨」に関してはエリアに関係なく「タビマエ」に決めている傾向があります。「食品・嗜好品」や「耐久財」については「タビマエ」に調べておき、日本旅行中である「タビナカ」で決める人が一定数いることが分かりました。

アジアからの外国人観光客は、「タビマエ」に購入対象を決めているか、目処をつけています。そのため、実際に購入してもらうには、「タビマエ」に商品を認知してもらうことが重要になります。また、お土産選びには越境EC(国をまたいで行うネット販売)で購入できない「日本だからこそ買えるもの」が外国人旅行者にとってのアピールとなります。