日本へ来たことのない中国人、日本へ旅行を検討している人が約3割も。予定時期は、半数以上が1年以内と回答。

マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークは、中国の20代~40代男女に「訪日(旅行)外国人に関する調査」を実施し、その結果を4月11日に公開しました。先行して4月6日に同調査のアメリカ版を公開しており、今回は中国を対象とした調査結果(https://www.asmarq.co.jp/data/trip_foreigner_china/)の発表です。

訪日経験
質問:あなたは、これまでに日本を訪問したことがありますか。訪問したことがある方は、直近の訪問時期をお答えください。(1つ選択)※出張は除きます。

訪日経験について、「訪問したことはないが、今後する予定がある」が最も高く、これまでに日本を訪れた方は6割となっています。合わせると8割以上を占めており、日本への関心の高さがうかがえます。

また性年代別でみると、『女性40代』は他の年代に比べて半年以内の訪日が高く、直近の旅行者が多くなっています。

アスマーク調べ


訪日予定者:訪日予定時期
質問:日本を訪問したことはないが、今後する予定があるとお答えの方におうかがいします。あなたが日本を訪問する時期はいつごろの予定ですか。以下の中からお答えください。(1つ選択)

日本に来たことがない未訪問者の半数以上が、1年以内の訪日を予定していることが分かりました。調査した期間は、日本が主に中国本土からの旅行者を水際対策で制限している時期でしたが、それでも半数以上が1年以内に日本を旅行予定と回答しました。

アスマーク調べ


円安による訪日への影響
質問:訪日経験のある方、訪日を予定されている方にお伺いいたします。円安状況であることは訪日のきっかけの1つとなりますでしょうか。(なりましたでしょうか。)(1つ選択)

円安が訪日へのきっかけになっているのは、「とてもなっている」が26%、「まあまあなっている」が47.3%となり、合計すると73.3%の中国人が円安を日本旅行へのきっかけとなっているとしています。アメリカ人同様、円安は訪日旅行へ一定の影響を与えているようです。

また性年代別でみると、『男性30代』は他の年代に比べて「なっている計」が高くなっています。

アスマーク調べ


訪日で楽しみにしていた(している)こと(TOP2)
質問:あなたが日本を訪問する際、以下についてどの程度楽しみにしていましたか。いますか。それぞれあてはまるものをお答えください。(それぞれ1つずつ選択)

訪日で楽しみにしていた(している)ことをTOP2「とても楽しみにしていた(している)+まあ楽しみにしていた(している)」でみると、「自然・景勝地観光」が最も高く92.6%、ついで「日本食を食べる・日本の酒を飲む」が87.4%、また「ショッピング」が86.4%、「温泉入浴」が86.0%となりました。自然・景勝地観光やショッピングは、アメリカ人への調査と同様に上位となりましたが、「温泉入浴」が3位と人気を集め、「日本の文化体験(歴史・伝統・ファッション・アニメ)」が5位になるなど、関心の違いもあらわれています。

一方で、「治療・健診」「スポーツ(観戦を含む)」は、アメリカ人同様に他の項目よりも低く、あまり魅力を感じていないようです。ただし、『女性30代』『女性40代』の期待値は高くなっています。

アスマーク調べ


日本のインバウンドは、昨年10月にほぼ解禁となりました。しかし当時の中国で感染拡大が発生したため、主に中国本土から訪れる方々に対しては水際対策が特別に行われていました。しかし、それも3月で大きく緩和されています。また、中国政府は日本に対して団体旅行は未だに許可していませんが、日本に訪れる中国人観光客の約8割が個人旅行なので、これからは中国人観光客が増加していきます。

コロナ禍以前は、中国人観光客はインバウンド全体の30%を占めていました。今後は水際対策の規制緩和の効果があらわれ始め、早いペースで回復していくでしょう。調査データを参考にして、中国人観光客の需要に応えられるような、準備や対策が必要となります。

【 調査概要 】
調   査   名:訪日(旅行)外国人に関する調査【中国】
調査対象者:中国の20-40代男女
有効回答数:300サンプル
割     付:性年代均等回収
調 査 期 間:2022年12月26日(月)~12月28日(水)
調 査 方 法:Webアンケート
調 査 機 関:株式会社アスマーク