2月の訪日外国人数、閑散期で減少も回復率アップ!着実な回復傾向が継続
日本政府観光局(JNTO)は、2月の訪日外客数を発表しました。
2月の訪日外客数は、1,475,300 人となり堅調な回復をみせています。
2月はお正月・旧正月シーズンとお花見シーズンの間の閑散期にあたり訪日外客数は減少しました。しかし、コロナ禍前の2019年同月比では56.6%の回復率となり、前月を上回る結果となりました。
また、インバウンド回復のポイントの一つである飛行機の定期便については、増便・復便の傾向はあらわれていますが、以前として多くの市場で回復途上にあります。ボトルネックになっているフライトについては、これまでの主要空港中心から、徐々にですが地方空港へもチャーター便などで増加し始めているので、夏休み・バカンスシーズンに向けて加速度的に回復していくでしょう。
国・地域別に回復率をみると、2019年比でプラスになった国・地域も既に出てきており、ベトナムが41.7%、インドネシアで8.8%、シンガポールは3.8%のプラス成長となりました。また以外にも、インバウンドのメインでもある香港や台湾が下位に沈んでおり、まだ伸びる余地が充分にあるといえます。
今後は中国からの観光客が増加しはじめます。コロナ禍で失われたインバウンド需要を再び獲得するには、人材不足やインバウンド翻訳(Webサイトやパンフレット翻訳など)をはじめとした言葉の問題を解決していくことが重要です。この時期にできるだけ準備を整えて、受け入れ態勢をしっかりとしたものにしていく必要があるでしょう。
2023年2月の訪日外国人数(対2019年比)
国・地域 | 2019年2月 | 2023年2月 | 回復率 | |
総数 | 2,604,322 | 1,475,300 | 56.4% | |
1位 | ベトナム | 39,377 | 55,800 | 141.7% |
2位 | インドネシア | 24,622 | 26,800 | 108.8% |
3位 | 中東地域 | 3,630 | 3,900 | 107.4% |
4位 | シンガポール | 26,102 | 27,100 | 103.8% |
5位 | フィリピン | 35,170 | 33,900 | 96.4% |
6位 | アメリカ | 92,669 | 86,900 | 93.8% |
7位 | マレーシア | 36,660 | 32,000 | 87.3% |
8位 | メキシコ | 2,889 | 2,300 | 79.6% |
9位 | カナダ | 23,883 | 19,000 | 79.6% |
10位 | 韓国 | 715,804 | 568,600 | 79.4% |
11位 | オーストラリア | 47,658 | 37,700 | 79.1% |
12位 | インド | 9,071 | 7,100 | 78.3% |
13位 | イタリア | 5,897 | 4,600 | 78.0% |
14位 | その他 | 65,806 | 50,300 | 76.4% |
15位 | スペイン | 4,533 | 3,300 | 72.8% |
16位 | フランス | 17,397 | 12,300 | 70.7% |
17位 | ドイツ | 13,384 | 9,300 | 69.5% |
18位 | タイ | 107,845 | 73,300 | 68.0% |
19位 | 香港 | 179,324 | 119,400 | 66.6% |
20位 | イギリス | 23,554 | 15,600 | 66.2% |
21位 | 台湾 | 399,829 | 248,500 | 62.2% |
22位 | ロシア | 5,601 | 1,400 | 25.0% |
23位 | 中国 | 723,617 | 36,200 | 5.0% |
・訪日外客数とは、法務省集計による出入国管理統計に基づき、算出したものである。訪日外客は、外国人正規入国者から、日本を主たる居住国とする永住者等の外国人を除き、これに外国人一時上陸客等を加えた入国外国人旅行者のことである。駐在員やその家族、留学生等入国者者・再入国者は訪日外客に含まれる。なお、上記の訪日外客には、乗員は含まれない。
・中東地域はイスラエル、トルコ、GCC6か国(サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、オマーン、カタール、クウェート)を指す。