江ノ電(江ノ島電鉄)全駅で、タッチ決済による乗車を開始

江ノ島電鉄株式会社が、全駅でタッチ決済対応のカード(クレジット、デビット、プリペイド)やスマートフォンなどによる鉄道乗車を江ノ島電鉄全駅で開始すると発表しました。2023年4月15日から開始予定です。タッチ決済による鉄道乗車の採用は、首都圏では初ということです。

タッチ決済とは、国際標準のセキュリティ認証技術を活用した決済方法で、端末にタッチ決済対応のカードか、スマホ等をタッチするだけで、サインも暗証番号の入力も不要(※)で、スピーディーかつ安心・安全に支払いが完了するものです。
(※)一定金額を超えるお支払いは、カードを挿し暗証番号を入力するか、サインが必要となります。

利用できるのは、コンビニエンスストアを始めとして、ファストフードレストラン、スーパー、飲食店、ドラッグストア、書店、百貨店、商業施設などになっていて、日常生活において拡大しています。この国際基準の支払い方法に、江ノ電も対応することになりました。

対応カードは、Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discoverとなっており、銀聯、Mastercard®についても、順次追加予定となっています。

乗車方法は、タッチ決済対応のカード(クレジット・デビット・プリペイド)やスマートフォン等を改札機にタッチします。既存の自動改札機とは別の専用機械にタッチすることになります。

この支払い方法のメリットは、鉄道系ICカードと異なりチャージが不要なことです。カードにいくら残っているかを気にせず電車に乗れることは、ちょっとした不安を解消し、チャージの手間も省いてくれます。

また、江ノ電だけではなく、江ノ電バスもVisaのタッチ限定ですがタッチ対応しています。羽田空港行のリムジンバスで、対象路線は藤沢駅/鎌倉駅/大船駅発・羽田空港行。羽田空港へ向かう便のみで、空港発の便では利用できないのでご注意ください。

このタッチ決済の採用については、インバウンド対応として注目です。日本ではSuicaをはじめとした交通系IC系カードで電車に乗ることが一般的ですが、外国人観光客にとっては新たにカードを作り、チャージするというのは高いハードルです。しかも、この交通系ICカードはほぼガラパゴスのカードなので、帰国したら無用になってしまうものです。これらの問題を、タッチ決済は一気に解決してくれます。

タッチ決済による乗車は他の鉄道会社も注目していて、東急電鉄も2023年の夏から一部先行駅(田園都市線を中心とした各駅)で実証実験を開始し、 2024年春には東急線全駅まで拡大することを発表しています。