ホテルや旅館、2022年12月はコロナ禍以前までほぼ回復へ~観光庁 宿泊旅行統計調査~

観光庁が宿泊旅行調査を発表し、2022年12月(第2次速報)は全体で4,690万人泊、コロナ前の2019年同月と比較して-0.5%だと発表しました。数字的にはコロナ禍前とほぼ同水準まで戻ってきました。宿泊業界はコロナ禍の影響を全面的に受けて厳しい経営が続いていましたが、客足は確実に戻りつつあります。

稼働率の内訳を見てみると、全体ではコロナ禍前の2019年12月と比べて-4.4%でした。なかでも旅館はプラスに転じており、またホテルも一桁台のマイナスに収まっています。一方で、2023年の1月(第1次速報)は全体で-9.3%と落ち込み幅が大きくなりました。それでも、前年同月日の比較では簡易宿泊所を除いてプラスになっています。

客室稼働率

全体旅館リゾートホテルビジネスホテルシティホテル簡易宿泊所
2022年12月54.336.850.864.767.623.0
(2019年同月差)-4.4+1.8-1.8-6.9-8.4-7.4
(前年同月差)+7.8+4.3+8.9+7.7+15.8+1.4
2023年1月44.728.743.654.855.017.1
(2019年同月差)-9.3-5.2-8.0-11.5-14.1-8.4
(前年同月差)+9.9+4.7+13.3+11.3+21.1-1.4
出典:観光庁 宿泊旅行統計調査    単位は%


インバウンドの観点から比較すると、日本人宿泊者数は4,092万人泊で、外国人延べ宿泊者数は598万人でした。回復率では、2019年同月比で日本人宿泊者数が7.8%のプラス、外国人宿泊者数が-34.9%となりました。日本人宿泊者数は既にプラス成長となっており、インバウンドも約65%まで回復してきました。これは中国人観光客がまだほとんど訪れていないことを考えると、悪くない数字です。3月1日からは個人の中国人観光客に対しての水際対策が緩和されているので、さらに改善に向かうと思われます。

観光業界は、旅行支援やリベンジ消費、さらにインバウンドもあり順調に回復してきました。中国からの外国人観光客がコロナ禍以前と同じように戻れば、2019年よりも伸びる可能性も充分にでてきています。忙しくも嬉しい日常が戻りつつあります。嬉しいですね。