訪日外国人の受け入れ準備

2022年10月、コロナウイルス感染に対しての水際対策が実質的に解禁になりました。これからは韓国や台湾をはじめとしたアジアの国々や、欧米から日本へ旅行でやって来る外国人が大幅に増加する見込みです。受け入れ準備を早速始めている宿泊業や飲食業、小売り、観光施設も多いと思います。

しかし、かつて提供していたサービスや商品、メニューなどが古くなって変更・取扱い中止になっていたり、インバウンド担当者が移動したり転職していることもあると思います。さらに、これからインバウンド事業を展開する場合には、何をすればいいか分からないこともあるでしょう。インバウンドの受け入れ対策では必須となる3項目があるので、順に説明していきます。

1 外国語対策~言葉の壁~

多言語化・翻訳
インバウンド対策で、真っ先に解決すべきは言葉の問題です。誰もが頭を悩ませると思います。それでも、多言語化はすぐに取り組みましょう。言葉が分からないのは本当に不自由で訪日外国人を不安にさせてしまいます。

まずは、Webサイトやパンフレット・サービス紹介、館内・施設・店内案内、メニュー、商品説明などを積極的に多言語化しましょう。翻訳会社に依頼するか、機械・AI翻訳(インターネット上での翻訳ですね)なども活用できます。

多言語化では、とても大切なことがあります。それは、翻訳する言語をしっかりと選ぶことです。「多言語化=英語」ではありません。ターゲットの国籍をしっかり押さえるのです。例えば、中国からの観光客が中心なのに英語表記では親切ではなく、集客・接客でも役目を果たしません。多言語化において、この点だけは必ず押さえて取り組んでください。

2 無料Wi-Fiの設置
無料で使用できるWi-Fiは、インバウンド対策で必須となります。
訪日外国人は、来日前にフライトや宿泊施設は予約してくるし、行きたい所も調べてきます。しかし、現地ならではの情報を集めて行動するのは楽しいし、自国の家族や友人に連絡したくもなります。そのためには無料Wi-Fiは必要で、でいつでもインターネットに繋ぎたくなるのです。

また、無料Wi-Fiの設置は集客面でも重要なのです。訪日外国人はツイッターやインスタグラムなどのSNSで旅先の写真を必ずと言っていいほど投稿します。素敵な景色や建築物、美味しそうな料理など、「映える」写真を投稿してくれることは、自然と宣伝となるのです。

3 決済手段の整備
日本でもキャッシュレス化が徐々に浸透してきました。訪日外国人もある程度の現金は持っていますが、やはり現金以外での決済が確実であるため、決済手段の多様化が必要です。宿泊施設や飲食店、ショップ・小売店では対応済みのところも多いと思いますが、各地の観光施設では遅れが目立っています。

決済手段は2種類あり、クレジットカードとアプリ決済となります。クレジットカードでは、VISAとMASTERですね。ターゲットがアメリカ人ならAMEX、中国人なら銀聯カードまでは対応しておきたいです。

またアプリ決済は、主に中国人向けとなりますが、WeChatペイとアリペイは準備しましょう。中国からの観光客は、インバウンド需要で最も大きいマーケットなので、ターゲットが中国の場合は決済手段までしっかりとした対応が必要です。

準備とこれから
以上の3点が最優先で行う受け入れ準備となります。これから本格化してくるインバウンド。しっかりと態勢を整えて訪日外国人に満足してもらい、そしてビジネスとしても利益につなげていきましょう。